整体操法    
整体操法  
どんな技術もその人の隠された内面を如実に表す。
嘘やごまかし、ハッタリは通用しない。
従って日々技術を、こころを磨くことが肝要である。
今出来ることを、実直に、焦らずに、積み重ねて行く。




合掌行気法

合掌行気法 松本道別
行気法は精神的呼吸法であって、呼吸法の応用面であるからその種類方法は極めて多種多様で
あるが、先ず第一に必要なるは合掌行気法である。

それは他人の病気を治療し、または読心術や催眠術を行うにあたって、専ら使用するのは手掌
であり又手掌は最も神経の発達し、従って人体ラジウムの流通最も盛んなるべき部分であるか
ら、本法修養者は手掌に最も多く人体ラジウムを集注する練習をなさねばならぬ。而(しか)
してその練習には合掌行気法が最も適当であるから茲(ここ)にその方法を講述するのである。

すなわち、深息法の姿勢で目と口を閉じ、両手の指を揃えて鼻先1 寸位の処にピタリと合掌し、
専ら精神を合掌内に集注して、息の出入り共に掌面及び指先よりすると観念して深息するので
ある。
即ち指先や掌面から息を吸い込み、又指先や掌面から息を吐き出すのである。
そうすると、時の経るに従って段々掌が熱くなり、軽い電気の感ずる様に指先がズンズンした
り、又は蟻走感(ぎそうかん)と言った風にムズムズしたりする。

これが気の手掌に能く流通し出した証拠であって、その掌を他人の手の甲に触れれば、その人
は掌に涼風の吹くような感じを生じ、右の手の甲に触れたのが左の掌まで涼しさを感じさせる。
更に相手が婦人か子供であれば一層よく感じて、手の甲から二の腕まで神経を通るのが、スース
ー感ずるのである。
又他人の掌の上四、五寸の処に己の掌を翳(かざ)し、力を込めて押し下げれば、圧力を感ぜし
める。
以上は凡て自分で自分に試してみても、同じく感ずるのである。
而(しか)して此程度に到れば、其(その)掌又は指先を以て他人の患部に加えれば、軽い病気
や痛み位は即座に治療する。
論より証拠、各自試して見るが宜しい。
「人体ラヂウム療法講義」より

下の画像をクリックすると国立国会図書館デジタルコレクションに移動します。
野口先生の師匠と言われている方です。

松本道別(ちわき)著 人体ラジウム療法講義
 呼吸法
1.深息法
2.胎息法
3.強息法
4.行気法
霊動法
1.霊動自発法
2.霊動他発法
3.霊動療法
4.気能試験法
  観念法
1.観念自動法
2.観念硬柔法
3.観念脈拍法
4.観念感覚法
5.感想法
精神集中法
統一無我法
鎮魂法
気合法

    

活元運動

活元運動(かつげんうんどう)
活元運動を行なっていると、いつの間にか心は統一してきます。余分な考えは拾てて、ただ活元
運動を行なうことがその秘訣です。
裡の要求で無心に動く、その自然の動きの中に統一への道があるのです。心は心のはたらきで動
く他に、筋緊張によって自動的に働いてしまう性質を持っているのです。それゆえ歩き乍ら考え
たり、考え乍ら話をしていると、手や身体ををいろいろ動かしてしまうのです。
それゆえ筋の張弛を無視して心を静めようとしても、逆現象を生ずることが多いのです。
むしろ余分に硬直している筋を弛め、過度緊張の筋を和らげる方が心は静かになり易いのです。
そう考えると、活元運動によって心を澄ませてゆくということは間違っておりません。意識して
動かすことより、無意識に動く活元運動の方がより適していると申せましょう。
(野口晴哉公式サイトより)

誘導法の第一、邪気の吐出
みぞおちに両手の中指をあて、ハァーっと一気に息を吐きます。
みぞおちのあたりは腹部の第一調律点ともいい神経系統に関連してきます。この邪気を押し出
す感じで、吐き切ります。
これを3回以上、あくびが出るまでおこないます。
あくびが出るということは、無意識の部分の動き(自働運動)が出始めた兆候とみてよい。
脊髄刺激法
自分の背骨を見るようなつもりで、からだを捻ります。
捻りながら後ろを向くとき背骨に力を入れ、ほぼ限界あたりでぽっと力を抜いて弛め、その反
動で反対側へ行きます。
左右交互に7回づつおこない、最後にやりにくかった方へ1回足します。
これはリズムとメリハリが大切です。
延髄刺激法
拇指を中に入れて拳をつくり、腕をあげて背中を反らしていきます。奥歯を噛みしめる感じで、
息を吐きながら首から背中に力を集中します。
そしてその力を入れ切った瞬間、ぽっと力を抜きます。
これを3回おこないます。
通常、腕を上げながら背を反らしていくときに息を吸うものですが、これを逆にすることで延
髄に刺激を与え、内側からの動きを出やすくするのです。それが終わりましたら、静かに手の
ひらを上にして膝に置き、瞑目して首の力も抜きます。
ただポカンとしてからだの動きにまかせます。あまり意識しなくてもよいのですが、背骨で息
をします(イメージでもよい)と、動きが鮮明になってくることもあります。
途中で止める場合は大きく息を吸い込んで下腹へ落として止め、片目ずつゆっくり開き息を
吐く。活元運動を止めるには、息を吸い込み、そのままこらえて片目ずつ開きます。
そして息を吐く。




      
次へ進む 野口整体 触れる、上肢操法

野口整体の初歩的な技術の一端をご紹介しています。
 1.整体操法はいつ生まれたのか
 2.合掌行気法 活元運動
 3.上肢操法
 4.頭部操法
 
5.腹部操法
 
6.操法の前に
 7.脊椎の観察、操法について

 8.体癖について
 


 野口整体操法の案内図                                                               ページトップのイラスト
         
● 外国から、全国各地から習いに来る「整体講座」を一緒に学びませんか。 
● 世界一流のプロから学んだ、エサレン®仕込みのオイルマッサージの技術をお伝えします。