整体操法    
整体操法  
どんな技術もその人の隠された内面を如実に表す。
嘘やごまかし、ハッタリは通用しない。
従って日々技術を、こころを磨くことが肝要である。

今出来ることを、実直に、焦らずに、積み重ねて行く。




頭部操法

頭部は愉気の大切な場所で5か所あります。
その他に角だしと呼ばれている所や後頭骨の際などがあります。
縫合部の緊張や弛緩が行われなくなった場合に刺激を与える目的で行います。
頭皮の状態を観察して下さい。
頭部は腹部と関連していますので、調節の度合いを腹部で確認しましょう。
詳しくは講座の中でお話致します。
❶緊しまり、硬結が生じている。
❷緩んで緊しまらない。
指頭で軽く叩打し音で判断します。
濁ったような音がするので、変化するまで叩き、その後に愉気をします。



    頭部操法とその効能

手を当てる時の注意ですが、手指の感覚がとても大切です。
便宜上、経穴名で書いている場所は人により
多少のずれがあります。
例えば、正営の場合、左右の位置にずれがあることも少なくありません。
ですから、手指の感覚でピタッと
フイットした所を押さえて下さい。
野口先生が、ツボと言わずに「調律点」としたのは、そんな理由があったからでしょう。
頭部に限らず強く押圧しないこと。しっかり押さえますが、
力では押さえないで下さい。
合掌行気をして、感覚を研ぎ澄ませる練習を毎日5分だけでも良いのでなさって下さい。

調律点の位置について

正営(しょうえい)胆経の17番目のツボ
頭部、前髪際から入ること2寸5分、瞳孔の直上。
取穴部位:頭臨泣穴の後2寸、目窓穴の後1寸
筋肉:帽状腱膜
知覚神経:眼窩上神経
血管:眼窩上動脈、後頭動脈
主 治:頭痛、目眩、歯痛
意 味:正は、正しい、営は、営むの意。すなわち目の疾患を正しく治め整えるの意。


頭部第一調律点(仰臥位)
神庭穴:額の際、髪の生え際です。身体の反射を抑えます。
アレルギーや神経過敏や花粉症、めまい、つわり、吐き気などに効果があります。
人差し指と中指で軽くリズミカルに叩打します。
その後にその周囲に脂状の物があればそれが消えるまで愉気を行います。
この調律点は鳩尾(みぞおち)とも関与しています。
頭部操法 第一調律点


頭部第二調律点(座位)
正営穴:目と耳を交差する線で結んだ場所に中指の先くらいが二か所あります。
位置を確認したら、首の下を左腕で支えるようにして、右手の中指と人差し指を用い第二
を叩いて音を比べます。第一と同様に濁ったような音がする方を対象とします。
しばらく叩きながら音が変化してきたら叩くのを止め、愉気をします。
この部分が硬い場合、感情や腸の働きが正常ではなく、交感神経に過度の緊張があります。
緊張を弛める時に使います。叩いている内に弛んできます。
先のとがったもので軽く叩打して痛みが強い場合、腹部と関与しています。
腹直筋とも関与しています。
頭部操法 第二調律点


頭部第三調律点(座位)
百会穴:頭頂部にあります。場所の確認は肛門を締めるようにすると、頭皮がわずかに動
くように感じられる所です。両拇指を重ねて愉気をします。括約筋を引き締める場所です。
腹部第四、側腹が変化する。ここが硬いと鳩尾が硬い。
頭部操法 第三調律点


頭部第四調律点(座位)
この場所は鼻孔を広げるようにすると、その動きによってわずかに動きが感じられます。
強い痛みがある場合は腰を中心とした所に異常あります。
生殖器に関与しています。場所を確認し、軽く叩きます。
まず右手の親指を第四に当てます。右手の親指以外の四指は大きく張るようにして親指の
位置がズレないように固定します。左手は相手の前頭部を掌で包むようにします。
左手で頭を後ろに引くようにして、相手の第四を自分の右親指にあてるようにします。
左手の位置と後ろに引くときの角度が大切です。左手が決まったら愉気をします。
しばらく愉気を続けると第四が脈打ってくることが感じられると思います。
終える時には、必ず前頭部の方から手を放します。腰が変化する。腰の神経痛、妊娠や泌
尿器の異常等ここを押さえると変化してきます。
頭部操法 第四調律点


頭部第五調律点(座位)
後頭部にあります。第五の下の飛び出した骨と混同しやすいので気をつけて下さい。
睡眠の急処です。正常な状態だと第五の表皮は締まっているのですが、眠りが浅いと皮が
弛んで摘めるようになります。第五の位置が確認出来たら、第五に左右どちらの方でもよ
いので親指を当てます。親指以外の四指はしっかり張るようにして親指の位置を固定しま
す。もう片方の手で前頭部を包むようにします。
前頭部にあてた方の手で後頭部を引くようにして、第五を親指に当て、愉気をします。
肋骨の可動性を見る。
頭部操法 第五調律点  頭部操法-頭部第五調律点


頭部の角出し(座位)
後頭部の第四調律点の外側、斜め上辺りにあります。
角が生えている様な場所にあるので角出しと呼ばれています。
肝臓と関係があります。
軽く叩き続け、音が変化してきたら愉気をします。
まず右手の親指を角出しにあてます。右手の親指以外の四指は大きく張るようにして親指
の位置がずれないように固定します。左手で前頭部を掌で包むようにします。
左手で頭を後ろに引くようにし、角出しに自分の右親指に当てるようにします。
操法の対象者は角出しの位置の皮膚下に脂が着いた様になっています。また頭皮がつまめ
る様になっている人もいます。
頭部操法 角だし


後頭骨(正坐位)
後頭骨を緩める操法です。後頭骨が貼り付いた様になると、頚椎の動きが悪くなります。
まず左右のどちらが硬直しているのかを確認します。右親指を後頭骨の際に当てます。
左手は掌で相手の前頭部を包むようにします。
右親指の位置は保ったまま左手で相手の頭を後ろに引くようにして後頭骨の際を押圧します。
手を離すときは前額部、次に後頭部から手を離します。
頭部操法 後頭部

 


      
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野口整体の初歩的な技術の一端をご紹介しています。
 1.整体操法はいつ生まれたのか
 2.合掌行気法 活元運動
 3.上肢操法
 4.頭部操法
 
5.腹部操法
 
6.操法の前に
 7.脊椎の観察、操法について
 
8.体癖について
 
 


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