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肩・頚部②


正常な筋力-最大の力に抗する(最大の力に逆らって関節の維持を保持したまま筋肉の
収縮を続けられる状態をいう。
それぞれの関節に適した最も大きな力という意味。

良好な筋力-中程度の力に抗する(5よりやや弱い強さ)

最大関節可動域まで動かせる筋力(重力と均等な強さ、つまり重力に対して体の部位を
最大に最大関節可動域まで動かせる筋力)

最大関節可動域の中間点まで動かせる筋力
(重力に対して体の部位を最大関節可動域の中間点まで動かせる筋力レベル)

最少の筋力(非常に弱い筋力。意識して努力すれば僅かに筋肉を収縮させることができ、
関節を動かせる筋力レベル)

筋力の欠如(筋力のない状態。
筋肉の収縮が起こせず、筋肉が弱った状態です。)

 筋肉弱化の原因:萎縮、活動不足(痛みは活動不足になる)、
周辺部位に神経障害がある可能性がある。末梢神経の脱神経、神経断裂、
頭部の外傷や脊髄損傷など。


肩甲帯のテスト

●肩甲骨挙上筋カテスト
胸部で腕を組ませ、肩を上に上げさせ、抵抗を加える。

痛みや症状が出ていないか尋ねること。抵抗力に負けている場合は
肩甲帯の筋肉が弱いことを示します。
あるいは力を入れると頚部の痛みが強くなるため力を抜いてしまったのかもしれない。
僧帽筋、肩甲挙筋、脊椎の炎症。



肩甲骨屈曲筋カテスト 
両腕を前に伸ばし、上から抵抗をかける。

頚部に症状が出るかどうか確認するためのテストである。
痛みが出るようなら僧帽筋、肩甲挙筋の上部が関わっている。


顎関節筋カテスト-口腔に曲げた指が3本入る場合は正常可動域である。

頚部の上部、下部の障害、頭痛の原因であることがある。

口の開け方は左右対称かどうか確認する。

関節摩擦音や痛みがないか尋ねる。顎関節の障害か筋肉のスパズムの可能性が考えられる。
頚椎上部の疾患は顎関節に障害を引き起こす可能性がある。痛みがある場合、
第二、三頚神経、三叉神経の障害が疑われる。


軽く口を開けさせてから、下顎に下から軽く抵抗を加える。
痛みがないか、関節摩擦音がしないか。
すぐに閉じてしまうような場合には顎関節が弱いことが考えられる。


咬筋の場合は軽く口を開けさせながら、横に動かしてテストをする。
顎関節の筋肉の収縮を知るために、拇指と第2指を後ろ側に当てて、触診する。
頚椎上部の回旋を確認できる。回旋動作で顎や頚椎上部に痛みは関節の靭帯か筋肉の炎症。




徒手テスト 頚部の特定の構造についてさらに詳しい情報を得ることができる。

 

1.クォードラントテスト

◇ 神経根刺激や孔、脊椎の中を通っている小さな穴、(椎間孔)が
閉じてしまっているか等を判定できる。
椎間孔には多くの神経が走っていて、関節炎や外傷、椎間板の膨張などにより、
穴が狭まってしまうことがある。それで神経が刺激される。
ニュートラルな姿勢では必ずしもわからないが、しかし頭部を後ろに動かし、
首の前部を伸展させると左右の椎間孔が閉じる。症状に変化はあるかを確認する。
腕、頭、手などに痛みがあるか聞いて下さい。しびれやうずくような痛み、
ひりひりしたり不快な症状はないか聞いて下さい。

患者自身が頭部を後ろに動かしても構わない。
ゆっくり頭を起こして下さい。
後屈の途中で痛みなどの症状が現れたらそこで中止します。 

例:左腕の疼痛、しびれ-神経が関わっている場合には椎間孔が閉じることにより
圧迫されて痛みが出る。
反対側に向けて場合には和らぐ。
側屈しても判明しない時には回旋させ調べる。神経系の痛みが伴わない時には
筋肉の緊張が原因と考えられる。
わからない時には動作を組み合わせて調べる。
神経は非常にデリケートですから細心の注意を払って下さい。
左腕が痛む場合、頭を左に動かすと左の椎間孔が閉じて症状が悪化する。
また右に動かすと左の椎間孔が大きく広がり痛みが和らぐことがある。
この動作で症状を再現できない場合、頚部を回旋します。左へ回旋すると
左の椎間孔が狭まり症状が悪化します。
右へ回旋すると椎間孔が広がり神経の刺激が少なくなるため症状が和らぎます。
これらの動作が神経の痛みを伴わない場合には筋肉の緊張が原因かもしれません。

頚部の左側に痛みがあるとします。
頭を側屈しても症状に変化がありません。今度は右へ動かして患者が痛みを訴えたとします。
今、左側の軟部組織を伸ばしているので関節が開いています。
痛みの原因は神経ではなく関節でしょう。原因が特定できない場合は動作を組み合わせます。
伸展させたり、側屈させたり、左へ回旋させてみます。
この動作で完全に椎間孔が塞がります。

    

 

1.牽引テスト(頚部の神経根刺激を調べる) 

側頭部を両手で包みながら牽引する。約2~4kgの力で
10~15秒間頭上に引っ張る。

このテストで症状が良くなり改善した場合は、椎間孔が開き、神経の刺激が少なくなり、
症状が和らいだためであるが、悪化した場合は筋肉の緊張や関節の炎症を意味する。

 

3.頚部圧迫テスト 

頭部を上から押して神経の刺激が強まるかを調べます。このテストは
神経を痛める危険があります。
神経を痛めない別の方法があるのであればそちらを優先すること。

疾患の原因が頚部周辺の神経や椎間孔周辺の神経、または椎間板の障害など
であるか確認したら、次は頚部の側面から腱部にかけて腕神経叢を調べます。
神経性の痛みはインピンジメントにより起きることがあり、それを調べるテストが
いくつかあります。
この領域が圧迫されている場合、症状の現れる可能性の場所は広範囲です。
ある患者が首が痛む、肩も腕も胸の前側と後ろ側も痛むと訴えたとします。
それは頚部の神経が圧迫されて起きる具体的な症状とは言えません。
むしろ腕神経叢の炎症が疑われます。

 

4.アドソンテスト

(胸郭出口症候群の検査)

これは腕神経叢が頚部の前外側面にある前斜角筋に圧迫されているかを調べるテストです。
まず、患者に頭を真っ直ぐな位置に保ってもらい、橈骨動脈の脈拍を三指で測る。
腕を持ち,体幹より後ろに引き、脈に変化が無いか調べる。
脈が遅ければ斜角筋群が圧迫されていることがある。
つまり動脈と神経の位置関係を利用して脈拍の減少や血管の閉塞がないかを
調べると神経の圧迫もわかるのです。頚部を疾患のある方向へ回旋させます。
(頭部回旋は斜角筋前部に緊張を起こす)この位置を保ちます。
10秒~20秒間待ちます。頭を戻します。脈を確認します。
特に脈拍の減少といった変化がある場合、それは斜角筋周辺に腕神経叢
インピンジメントが存在する恐れがあります。



      
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