HOME > 学習ノート> 素問・霊枢・難経 >
1.五行色体表
日常の動作
■日頃の動作も、過ぎると内臓に負担を掛けることになります。
●歩きすぎると肝が病む。
●目を酷使すると心を病む。
●座りっぱなしでは脾を病む。
●寝たっきりだと肺を病む。
●立ちっぱなしだと腎を病む。
脾臓も少しは関りがあるかもしれませんが、脾は現代医学では膵臓のことです。
出典: Wikipedia
● 膵臓(すい臓)は胃の後ろにある長さ15センチぐらいの臓器で、消化液を分泌する外分泌機能と、ホルモンを分泌する内分泌機能をもっています。
五行色体表
経絡
|
五経
|
足の厥陰
|
手の少陰
|
足の太陰
|
手の太陰
|
足の少陰
|
身体部位
|
五行
|
木
|
火
|
土
|
金
|
水
|
五臓
|
肝
|
心
|
脾
|
肺
|
腎
|
五腑
|
胆
|
小腸
|
胃
|
大腸
|
膀胱
|
五官
|
目
|
舌
|
口唇
|
鼻
|
耳
|
五主
|
筋
|
脈
|
肉
|
皮
|
骨
|
五液
|
涙
|
汗
|
よだれ
|
涕(鼻水)
|
睡
|
五華
|
爪
|
面
|
唇四白
|
毛
|
髪
|
五神
|
魂
|
神
|
意
|
魄
|
志
|
変調
|
五季
|
春
|
夏
|
長夏
|
秋
|
冬
|
五悪
|
風
|
熱
|
湿
|
寒
|
燥
|
五労
|
歩き過ぎ
|
目の酷使
|
坐り続ける
|
寝たきり
|
立ちづくめ
|
症状
|
五色
|
青
|
赤
|
黄
|
白
|
黒
|
五志
|
怒り
|
喜こび
|
思う
|
憂い
|
恐れ
|
五動
|
筋の緊張
|
憂える
|
しゃっくり
|
咳
|
怯える
|
五病
|
良く話す
|
げっぷ
|
呑酸
|
咳
|
あくび
|
五臭
|
油くさい
|
焦げ臭い
|
甘い匂い
|
生臭い
|
腐臭
|
五味
|
酸っぱい
|
苦い
|
甘い
|
辛い
|
塩辛い
|
五声
|
呼ぶ怒鳴る
|
力なく笑う
|
小声で歌う
|
大声でなく
|
うなる
|
補う食物
|
五果
|
すもも
|
あんず
|
なつめ
|
桃
|
栗
|
五菜
|
にら
|
のびる
|
冬葵
|
ねぎ
|
大豆の葉
|
五穀
|
麦
|
もち黍
|
たか黍
|
稲
|
豆
|
五畜
|
鶏
|
羊
|
牛
|
馬
|
豚
|
五臓:心包を加え六臓と呼ぶこともある。 五腑:五臓に対応する腑。 五官:五臓が支配する感覚器。
五液:五臓が病んだ時に変化する分泌液。五華:五臓の変調が現れる部位。 五神:五臓に宿る精神。
五季:五臓が属する季節。 五悪:五臓が嫌う外気。 五労:五臓を病みやすくする動作。
五色:五臓が変調した時の皮膚の色。 五志:五臓が変調した時の感情。 五動:五臓が変調した時に表れやすい症状。
五病:五臓が変調した時に見られる症状。 五臭:五臓が変調した時の体臭や口臭。 五味:五臓が変調した時に好む味。
五声:五臓が変調した時の声。 五果:五臓を補うくだもの。 五菜:五臓を補う野菜。 五穀:五臓を補う穀物。
五畜:五臓を補う肉。
●施術の際に頭の片隅に入れておきたい経絡と症状です。
たにぐち書店の「難経」を個人的にまとめたものです。同書店さんの承諾を得て、掲載しております。
ぜひ参考になさって下さい。生徒さんはコピーペーストしてお使い下さい。
経絡とその症状
是動病-外邪に侵されて病むこと。
所生病-その臓器が侵されること。
邪気-邪気が満ちると起きる症状。
正気-正気が虚すると起きる症状。
気の盛衰 陰:太陰、少陰、厥陰―(記憶法:大将欠席)
陽:陽明、太陽、少陽―(記憶法:よう大将)
① 手の太陰肺経
是動病 |
肺が膨れて、気が中につまり、息が荒々しく、咳が出て欠盆の中が痛む。
ひどい時は両手で胸を押さええるし、目がかすむ。(臂厥:ひけつ)
|
所生病 |
咳がこみあげて、息が荒くのどが渇く。心臓部が苦しく、胸がいっぱいに張り、腕の肺経上が痛んで冷え、掌に
熱を持つ。 |
邪気 |
肩背部が痛む。これは寒い時に汗をかいたままで風に吹かれたからであって、小便が近くなって生あくびをす
るようになる。 |
正気 |
肩背部が痛んで悪寒がし、呼吸が浅薄となって小便の色が変わる。 |
② 手の陽明大腸経 (津液を司る)
是動病 |
歯の痛みと頚部の腫れ。 |
所生病 |
目が黄ばみ、口中がからからになり、鼻が詰まり、鼻血が出、喉が腫れて痛む。肩と腕の大腸経脈上が痛んで動
かなくなる。 |
邪気 |
経脈走行上に熱を持ち、また腫れてくる。 |
正気 |
寒くなって震え、容易に温まらない。 |
③ 足の陽明胃経 (血を司る)
是動病 |
水をかけられたようにガタガタ震え、よく呻き、よくあくびをして額が黒くなる。そして発作の時は他人に会っ
たり火を見たりすることを嫌い、
木器の発する音を恐れ、落ち着きを失って独りで部屋に閉じこもろうとする。
さらに酷い時は高い所に登って歌ったり、衣服を脱いで走り出したりし、腹が張ってまた腹が鳴る。これは骬厥
(かんけつ)であって脛(すね)が冷える。 |
所生病 |
悪寒と発熱の発作があって、気が変になり、体中が燃えるように熱し、汗が出て花が詰まり、鼻血が出て、口が歪
み唇に発疹し首が腫れる。また喉が腫れて痛む喉痺になり、腹に水が溜まって腫れ、膝蓋が腫れて痛み、側胸乳
部、鼠径部、大腿前縁、伏兎穴、足脛外縁、足背等の胃経脈上が痛み、第三趾が動きにくくなる。 |
邪気 |
胸腹部及び身体前面がことごとく熱を持ち、胃の腑に邪気が充満すると食欲が異常に亢進し、尿や顔が黄色に
なる。 |
正気 |
胸腹部及び身体前面がことごとく冷えて震えるし、胃の腑に寒があると腹が張ってくる。 |
④ 足の太陰脾経
是動病 |
舌の付け根がこわばり、食後に嘔吐し、胃が痛み腹が張って良くおくびが出るが排便や放屁によってこの症状は
軽快する。このような時は身体全体がだるいものである。 |
所生病 |
舌の付け根が痛み、身体が重く動かしにくく食欲がなく心臓部が悶え鳩尾が引きつれて痛み泥水のような下痢
をし、小便は出にくく顔や体が黄色になり安眠ができない。
強いて立っていると股や膝の内側の経脈上が腫れて冷え、足の第一趾の自由が利きにくくなる。 |
⑤ 手の少陰心経
是動病 |
喉がからからになり、心臓が痛み、喉が渇いて水を欲しがる。これは臂厥(ひけつ)であって、手が冷える。 |
所生病 |
目が黄色になり、胸痛があり腕の内縁の本経脈走行上が痛んで冷え、掌は熱を持って痛む。 |
⑥ 手の太陽小腸経 (体液を司る)
是動病 |
喉が痛み、顎の下面が腫れて、そのために首が回らなくなり、肩が抜けるようにだるく腕が折れるように痛む。 |
所生病 |
耳が聞こえにくくなり、目が黄ばみ、頬が腫れ、首と顎の下及び肩や腕の外側後縁等の小腸経脈上が痛む。 |
⑦ 足の太陽膀胱経
是動病 |
頭痛がひどくて目が抜けるようであり、また項が抜けるようである。背骨が痛み、腰も折れるように痛み、そのた
め股を曲げられない程である。
膕ひかがみ:ひざの裏側のくぼんでいる所はくくられたように引きつりふくらは
ぎは裂ける様に痛む。これは踝厥であって足の踝や膝が冷える。 |
所生病 |
痔になって痛み、瘧(ぎゃく)が起こり、狂ったようになり、癲癇(てんかん)の発作が出る。
頭や項が痛んで、目が黄色になって涙が盛んに流れ鼻が詰まって、鼻血が出る。
そして項、背、腰、臀部、膕、脚等の膀胱経脈上が痛んで、足の第五趾の自由が利かなくなる。 |
⑧ 足の少陰腎経
是動病 |
腹が減っているのに食べられず、顔は憔悴して黒くなり、咳をして、唾を吐くと血が交じり、声がしわがれて
息が荒い。 そのために正座ができずに立ち上がろうとするが目がくらみ、心臓が落ち着かず何だか頼りない。 |
所生病 |
口中が熱し、舌が渇き、喉が腫れて下腹からぐーと気が衝き上げ喉が渇いて痛み、心臓がバタバタとして悶えて
痛む。身体は黄ばんで下痢をし、背と股の腎経脈上が痛んで手足が冷えて萎え、疲労してすぐに寝たがる。
足は冷たいのに足の裏だけが熱して痛む。 |
⑨ 手の厥陰心包経 (脈を司る)
是動病 |
手が熱し、腕と肘が引きつれて、脇の下が腫れてひどい時は胸や脇が押し上げられた様に痞え、心臓の動悸が激
しくなる。顔は赤くなり、目は黄ばみ、しばしば馬鹿笑いをしてやめない。 |
所生病 |
心臓部が悶えて痛み掌が熱くなる。 |
⑩ 手の少陽三焦経 (気を司る)
是動病 |
耳が聞こえなくなり、喉が腫れて喉痺を起こす。 |
所生病 |
汗が出、外眦が痛み頬も痛み、耳後や肩、腕、肘等の外側部の三焦経脈上が痛んで第四指の自由が利かなく
なる。 |
⑪ 足の少陽胆経 (骨を司る)
是動病 |
口中が苦く、ため息を良くつき、心臓部や胸の脇が痛んで寝返りが打てなくなり、ひどい時は顔がチリにまみれ
たように光沢を失い体表も油気が無くなってカサカサになる。これは陽厥である。 |
所生病 |
頭痛がし、顎の下が痛み、外眦も痛む。缺盆の部位は脹れて痛み腋下が腫れてぐりぐりする塊ができ、汗が出て
瘧の様に悪寒がする。そして胸、脇、股、膝、脛等の外側や腓骨の下端や外踝前の胆経経脈上や書関節が痛み、
また足の第四趾の自由が利きにくくなる。 |
⑫ 足の厥陰肝経
是動病 |
腰が痛み、そのため身体を前後に屈伸できない。男は陰嚢腫大、女は下腹部が腫れる。ひどくなると、喉が
渇き、顔は光沢を失って、チリにまみれたようになる。 |
所生病 |
胸がいっぱいにつまって吐いたり下痢をするようになるし、また腸ヘルニアになったり、寝小便をしたり、
閉尿を起こしたりする。 |
⑬督脈
⑭任脈
症状 |
側胸部にしこりを生じて痛む。特に男子では疝気となり、女子では癪の様な病になる。 |
(手の3陽経脈) 手の陽明大腸経 手の少陽三焦経 手の太陽小腸経
(足の3陰経脈) 足の太陰脾経 足の厥陰肝経 足の少陰腎経
(足の3陽経脈) 足の陽明胃経 足の少陽胆経 足の太陽膀胱経
まとめ方の参考にして下さい。
|