十四経発揮


 
 
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   十四経絡
経絡って何だろう?
川の流れの様に氣の通り道
、生体エネルギーの流れている道のことです。
その中でも奇経の
督脈や任脈は大きな湖で、互いが協力し合い、それぞれの12の経絡へ、督脈は6つ(陽の経絡)、任脈も同じく6つ(陰の経絡)担当し、エネルギーを過不足なく与えます。
少なければ補給し、多ければ回収します。
その働きが停滞すると身体は変化を来たし、病気になります。
「回る駒は倒れない」のです。
池の水をそれぞれの田んぼに分配しているとイメージすると分かり易いでしょう。





  
経絡体系ー経脈、絡脈
   ◇ 経脈
   ① 手の太陰肺経
   ② 手の陽明大腸経
   ③ 足の陽明胃経
   ④ 足の太陰脾経
   ⑤ 手の少陰心経
   ⑥ 手の太陽小腸経
   ⑦ 足の太陽膀胱経
   ⑧ 足の少陰腎経
   ⑨ 手の厥陰心包経
   ⑩ 手の少陽三焦経
   ⑪ 足の少陽胆経
   ⑫ 足の厥陰肝経

   奇経8脈
   ➀ 督脈
   ② 任脈

   ➂衝脈 ④帯脈 ⑤陰維脈 ⑥陽維脈 ⑦陰蹻脈 ⑧陽蹻脈

  絡脈 15絡脈 孫絡・浮絡(小、細、浅)

(手の3陰経脈) 手の太陰肺経  手の厥陰心包経 手の少陰心経
(手の3陽経脈) 手の陽明大腸経 手の少陽三焦経 手の太陽小腸経
(足の3陰経脈) 足の太陰脾経 足の厥陰肝経 足の少陰腎経
(足の3陽経脈) 足の陽明胃経 足の少陽胆経 足の太陽膀胱経


 

 

 

 

 



経絡体系

 

 

 

 

 

 

 

経脈

1.手の太陰肺経

2.手の陽明大腸経

3.足の陽明胃経

4.足の太陰脾経

5.手の少陰心経

6.手の太陽小腸経

7.足の太陽膀胱経

8.足の少陰腎経

9.手の厥陰心包経

10.手の少陽三焦経

11.足の少陽胆経

12.足の厥陰肝経

 

手の3陰経脈

手の太陰肺経

手の厥陰心包経

手の少陰心経

 

手の3陽経脈

手の陽明大腸経

手の少陽三焦経

手の太陽小腸経

 

足の3陰経脈

足の太陰脾経

足の厥陰肝経

足の少陰腎経

 

足の3陽経脈

足の陽明胃経

足の少陽胆経

足の太陽膀胱経

 

 

奇経8脈

督脈

任脈

衝脈

帯脈

陰維脈・陽維脈

陰蹻脈・陽蹻脈

絡脈

15絡脈 

孫絡・浮絡(小、細、浅)

 

 

経絡と位置

 

経絡

       位置

経穴

背の第3椎に付着する

肺兪

大腸

臍より1寸上、水分穴

大腸兪

上、中、下脘

胃兪

背の第11椎に付着する

脾兪

背の第5椎に付着する

心兪

小腸

下脘、水分穴

小腸兪

膀胱

背の第19椎に付着する

膀胱兪

背の第14椎に付着する

腎兪

心包

背の第5椎に付着する

心兪

三焦

膻中、天枢、陰交

三焦兪

背の第10椎に付着する

胆兪

背の第9椎に付着する

肝兪



 初めに経絡の名前と順番を覚えましょう。

 

 1()、2(大腸)、3()、4()、5()、6(小腸)、7(膀胱)、8()、9(心包)、10(三焦)、
 11(
12()13()14(


 ● 覚え方(語呂合わせ)

 自分の左手の小指から見て下さい。

 ◆ 小心者の小指君、三振したので大敗だ。

 ◆ 小心(小腸、心)者の小指君、三振(三焦、心包)したので大敗(大腸、肺)だ

 


 次は右足をご覧下さい。

 ◆悲観(脾、肝)すな、遺産(胃、第3指はない)なくても田んぼ(胆、膀胱)があるさ。 

 ※腎がない場合の覚え方

  ※腎を入れる場合の覚え方

  はどこにあるの? そこ(底)にあるよ。



 12経絡の原穴、兪穴、募穴、げき穴

 経絡  原穴  兪穴 背部膀胱経  穴 腰部  げき穴
 肺   9.大淵   13.肺兪   1.中府   6.孔最
 大腸   4.合谷   25大腸兪   1.天枢(胃)   7.温溜
 胃  42.衝   21胃兪   12.中脘(任)   34.梁丘
 脾   3.太白   18.肝兪左)   13章門(肝)   8.地機
 心   7.神門   15.心兪   13.巨闕(任)   6.陰郄
 小腸   4.腕骨   27小腸兪   14.関元(任)   6.養老小腸
 膀胱   64京骨   28膀胱兪   3.中極(任)   63金門
 腎   3.太谿   23.腎兪   25.京門(胆)   5.水泉
 心包   7.大陵   14.厥陰兪   17.膻中(任)  4.郄門
 三焦   4.陽池   22三焦兪   5.石門(任)   7.会宗
 胆   40.丘墟   17.隔兪   24.日月(胆)   36.外丘
 肝   3.太衝   18.肝兪(右)  14.期門   6.中都

 

 原穴

 臓腑の原気が通過またはとどまる経穴をいう。手足の手根、足根関節周囲に存在する。

 証の反応点、触診点として臨床で使われる。五臓の証は気血や臓腑の虚実を整えるために原穴へ刺鍼を行う。

 兪穴

 五行穴のひとつ。五行穴とは、十二経脈上にある経穴のことである。「五兪穴」、「五輸穴」とも呼ばれる。
 井(せい)、滎(えい)、兪(ゆ)、経(けい)、 合(ごう)の名前は気の流れを水の流れに例えてつけられ、それぞれに五行を当てはめ、
 陰経は木火土金水の順番で、陽経は金水木火土の順番で経気(けいき、すなわち脈気の流れ)が流れる。

 手首か手の甲、または足の甲にある。

 募穴

 経気の集まるところで腹部または胸部にある。他経上の場合もある。陽病に効くとされる。

 背部にある兪穴とは表裏の関係にある。

 郄穴(げきけつ)

 郄とは、骨や筋肉の隙間を意味し、経脈が深く走る部位に配置しており12経脈と奇経のうちの4脈で合わせると16郄穴あり、
 手足の肘や膝関節の近くに分布している。

 気穴が深部に集まる要穴で、急性疾患では強く、早く反応を示す。
 陰経では出血の病症、陽経では疼痛や筋肉の腫脹の治療に用いられる。

 

 身体部位と経絡

 

部位

経絡

大腸、小腸、三焦、胃、膀胱、胆、心経、肝、任脈、督脈

任、督、肝、胆、三焦、大腸、胃、心、小腸、膀胱

膀胱、肺、小腸、三焦、心、任、胃、肝、胆

胆、三焦、小腸、鼻、大腸、胃、小腸、督脈

膀胱、阻、小腸、大腸

肝、胆、心、心包、三焦、肺、大腸、脾、胃、腎、小腸、任脈

乳房

胃、大腸

すべての経絡

胆、肝、脾

膀胱、督脈、腎

四肢

肺、心包、心、小腸、三焦、大腸

三焦、大腸、小腸、心経、肺

脾、肝、腎、膀胱、胆、胃

皮膚

肝(腱、筋膜)、胆

毛髪

陰部

外陰部:任脈、督脈、肝 内陰部:腎

肛門

膀胱、督脈


経絡とその症状

 

是動病-外邪に侵されて病むこと。

所生病-その臓器が侵されること。

邪気-邪気が満ちると起きる症状。

正気-正気が虚すると起きる症状。

気の盛衰 陰:太陰、少陰、厥陰―(記憶法:大将欠席)

     陽:陽明、太陽、少陽―(記憶法:よう大将)

 

① 手の太陰肺経

是動病

肺が膨れて、気が中につまり、息が荒々しく、咳が出て欠盆の中が痛む。

ひどい時は両手で胸を押さええるし、目がかすむ。(臂厥:ひけつ)

所生病

咳がこみあげて、息が荒くのどが渇く。心臓部が苦しく、胸がいっぱいに張り、腕の肺経上が痛んで冷え、掌に熱を持つ。

邪気

肩背部が痛む。これは寒い時に汗をかいたままで風に吹かれたからであって、小便が近くなって生あくびをするようになる。

正気

肩背部が痛んで悪寒がし、呼吸が浅薄となって小便の色が変わる。

 

② 手の陽明大腸経 (津液を司る)

是動病

歯の痛みと頚部の腫れ。

所生病

目が黄ばみ、口中がからからになり、鼻が詰まり、鼻血が出、喉が腫れて痛む。肩と腕の大腸経脈上が痛んで動かなくなる。

邪気

経脈走行上に熱を持ち、また腫れてくる。

正気

寒くなって震え、容易に温まらない。

 

③ 足の陽明胃経 (血を司る)

是動病

水をかけられたようにガタガタ震え、よく呻き、よくあくびをして額が黒くなる。そして発作の時は他人に会ったり、火を見たりすることを嫌い、

木器の発する音を恐れ、落ち着きを失って独りで部屋に閉じこもろうとする。さらに酷い時は高い所に登って歌ったり、衣服を脱いで走り出したりし、腹が張ってまた腹が鳴る。これは骬厥(かんけつ)であって脛(すね)が冷える。

所生病

悪寒と発熱の発作があって、気が変になり、体中が燃えるように熱し、汗が出て花が詰まり、鼻血が出て、口が歪み、唇に発疹し首が腫れる。また喉が腫れて痛む喉痺になり、腹に水が溜まって腫れ、膝蓋が腫れて痛み、側胸乳部、鼠径部、大腿前縁、伏兎穴、足脛外縁、足背等の胃経脈上が痛み、第三趾が動きにくくなる。

邪気

胸腹部及び身体前面がことごとく熱を持ち、胃の腑に邪気が充満すると食欲が異常に亢進し、尿や顔が黄色になる。

正気

胸腹部及び身体前面がことごとく冷えて震えるし、胃の腑に寒があると腹が張ってくる。

 

④ 足の太陰脾経

是動病

舌の付け根がこわばり、食後に嘔吐し、胃が痛み腹が張って良くおくびが出るが排便や放屁によってこの症状は軽快する。このような時は身体全体がだるいものである。

所生病

舌の付け根が痛み、身体が重く動かしにくく食欲がなく心臓部が悶え鳩尾が引きつれて痛み泥水のような下痢をし、小便は出にくく顔や体が黄色になり安眠ができない。強いて立っていると股や膝の内側の経脈上が腫れて冷え、足の第一趾の自由が利きにくくなる。

 

⑤ 手の少陰心経

是動病

喉がからからになり、心臓が痛み、喉が渇いて水を欲しがる。これは

厥(ひけつ)であって、手が冷える。

所生病

目が黄色になり、胸痛があり腕の内縁の本経脈走行上が痛んで冷え、掌は熱を持って痛む。

 

⑥ 手の太陽小腸経 (体液を司る)

是動病

喉が痛み、顎の下面が腫れて、そのために首が回らなくなり、肩が抜けるようにだるく腕が折れるように痛む。

所生病

耳が聞こえにくくなり、目が黄ばみ、頬が腫れ、首と顎の下及び肩や腕の外側後縁等の小腸経脈上が痛む。

 

⑦ 足の太陽膀胱経

是動病

頭痛がひどくて目が抜けるようであり、また項が抜けるようである。背骨が痛み、腰も折れるように痛み、そのため股を曲げられない程である。

膕(ひかがみ:):ひざの裏側のくぼんでいる所はくくられたように引きつりふくらはぎは裂ける様に痛む。これは踝厥であって足の踝や膝が冷える。

所生病

痔になって痛み、瘧(ぎゃく)が起こり、狂ったようになり、癲癇(てんかん)の発作が出る。頭や項が痛んで、目が黄色になって涙が盛んに流れ

鼻が詰まって、鼻血が出る。そして項、背、腰、臀部、膕、脚等の膀胱経脈上が痛んで、足の第五趾の自由が利かなくなる。

 

⑧ 足の少陰腎経

是動病

腹が減っているのに食べられず、顔は憔悴して黒くなり、咳をして、唾を吐くと血が交じり、声がしわがれて息が荒い。そのために正座ができずに立ち上がろうとするが目がくらみ、心臓が落ち着かず何だか頼りない。

所生病

口中が熱し、舌が渇き、喉が腫れて下腹からぐーと気が衝き上げ喉が渇いて痛み、心臓がバタバタとして悶えて痛む。身体は黄ばんで下痢をし、背と股の腎経脈上が痛んで手足が冷えて萎え、疲労してすぐに寝たがる。足は冷たいのに足の裏だけが熱して痛む。

 

 

⑨ 手の厥陰心包経 (脈を司る)

是動病

手が熱し、腕と肘が引きつれて、脇の下が腫れてひどい時は胸や脇が押し上げられた様に痞え、心臓の動悸が激しくなる。顔は赤くなり、目は黄ばみ、しばしば馬鹿笑いをしてやめない。

所生病

心臓部が悶えて痛み掌が熱くなる。

 

⑩ 手の少陽三焦経 (気を司る)

是動病

耳が聞こえなくなり、喉が腫れて喉痺を起こす。

所生病

汗が出、外眦が痛み頬も痛み、耳後や肩、腕、肘等の外側部の三焦経脈上が痛んで第四指の自由が利かなくなる。

 

⑪ 足の少陽胆経 (骨を司る)

是動病

口中が苦く、ため息を良くつき、心臓部や胸の脇が痛んで寝返りが打てなくなり、ひどい時は顔がチリにまみれたように光沢を失い体表も油気が無くなってカサカサになる。これは陽厥である。

所生病

頭痛がし、顎の下が痛み、外眦も痛む。缺盆の部位は脹れて痛み腋下が腫れてぐりぐりする塊ができ、汗が出て瘧の様に悪寒がする。そして胸、脇、股、膝、脛等の外側や腓骨の下端や外踝前の胆経経脈上や書関節が痛み、また足の第趾の自由が利きにくくなる。

 

⑫ 足の厥陰肝経

是動病

腰が痛み、そのため身体を前後に屈伸できない。男は陰嚢腫大、女は下腹部が腫れる。ひどくなると、喉が渇き、顔は光沢を失って、チリにまみれたようになる。

所生病

胸がいっぱいにつまって吐いたり下痢をするようになるし、また腸ヘルニアになったり、寝小便をしたり、閉尿を起こしたりする。

 

督脈

症状

背中が強張って、手足の先から冷えあがる。

 

任脈

症状

側胸部にしこりを生じて痛む。特に男子では疝気となり、女子では癪の様な病になる。

 

(手の3陽経脈) 手の陽明大腸経 手の少陽三焦経 手の太陽小腸経

(足の3陰経脈) 足の太陰脾経 足の厥陰肝経 足の少陰腎経

(足の3陽経脈) 足の陽明胃経 足の少陽胆経 足の太陽膀胱経

五臓

心包

呼称

将軍の官

君主の官

倉廩の官

相傅の官

作強の官

巨使の官

六腑

小腸

大腸

膀胱

三焦

呼称

中正の官

受盛の官

倉廩の官

伝導の官

州都の官

決潰の官

 


五行 


五行 春五行 夏五行 土用五行 秋五行 冬


  次回は  1.手の太陰肺経     
                           
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