学習ノート

小柳手技療法の学習  足の陽明胃経

 
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 3.足の陽明胃経 (ST) (45穴)

 ❶ 大腸経の迎香より上行し、承泣へ行き、また下行して口唇を巡り、下顎の大迎へ、そこから上行
 して前額の髪際、
頭維へ。

 ❷ もう一方は、顎の大迎から喉、乳頭、臍の脇、足の付け根、鼠径部を通り、下肢の外側を下行し
 足の甲から第2指の外側の
厲兌へと行く。

 ❸ 缺盆より分かれ体内へと入るものは胃と脾を巡り、その枝は下がって気衝で体表の任脈に合す。

 ❹ 足の三里から分かれた別枝は第3指の外端に行く。

 ❺ 衝陽から分かれた別枝は拇趾内側端の隠白へ行き、太陰脾経と交わる。




        十四経発揮 足の陽明胃経の頭部         




       十四経発揮 足の陽明胃経の体幹、体肢部


  
      十四経発揮 足の陽明胃経の流注地図1

  クエスチョンマーク どの臓器と関わっていますか? 
  アンサーマーク 胃、膵臓(東洋医学での脾臓は現代では膵臓と言われています)

    胃     膵臓(すいぞう)  

  ●治療:目、頭、歯、肋間神経、腹の痛み、生殖器(婦人病)、脚気、膝の痛み
 

 

  ●臓器時計 高期:午前7時~9時 低期:午前9時~11時  
   ※高、低期間:肺が懸命に働く期間、ゆっくり休む期間


3.足の陽明胃経  
 番号  経穴名                     位置
 1  承泣(しょうきゅう)  顔面部、眼球と眼窩下縁の間、瞳孔の直下。
 2  四白(しはく)  顔面部、眼窩下孔部。
 巨髎(こりょう)  顔面部、瞳孔の直下、鼻翼下縁と同じ高さ。
 4  地倉(ちそう)  顔面部、口角の外方4分。
 5  大迎(だいげい)  顔面部、下顎角の前方、咬筋付着部の前方陥凹部、顔面動脈上。
 6  頬車(きょうしゃ)  顔面部、下顎角の前上方1横指。
 7  下関(げかん)  顔面部、頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部。
 8  頭維(ずい)  頭部、額角髪際の直上5分、前正中線の外方4寸5分。
 9  人迎(じんけい)  前頚部、甲状軟骨上縁と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁、総頚動脈上。
 10  水突(すいとつ)  前頚部、輪状軟骨と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁。
 11  気舎(きしゃ)  前頚部、小鎖骨上窩で鎖骨胸骨端の上方、胸鎖乳突筋の胸骨頚と鎖骨頭の間の
 陥凹部。
 12  欠盆(けつぼん)  前頚部、大鎖骨上窩、前正中線の外方4寸、鎖骨上方の陥凹部。
 13  気戸(きこ)  前胸部、鎖骨下縁、前正中線の外方4寸。
 14  庫房(こぼう)  前胸部、第1肋間、前正中線の外方4寸。
 15  屋翳(おくえい)  前胸部、第2肋間、前正中線の外方4寸。
 16  膺窓(ようそう)  前胸部、第3肋間、前正中線の外方4寸。
 17  乳中(にゅうちゅう)  前胸部、乳頭中央。
 18  乳根(にゅうこん)  前胸部、第5肋間、前正中線の外方4寸。
 19  不容(ふよう)  上腹部、臍中央の上方6寸、前正中線の外方2寸。
 20  承満(しょうまん)  上腹部、臍中央の上方5寸、前正中線の外方2寸。
 21  梁門(りょうもん)  上腹部、臍中央の上方4寸、前正中線の外方2寸。
 22  関門(かんもん)  上腹部、臍中央の上方3寸、前正中線の外方2寸。
 23  太乙(たいいつ)  上腹部、臍中央の上方2寸、前正中線の外方2寸。
 24  滑肉門(かつにくもん)  上腹部、臍中央の上方1寸、前正中線の外方2寸。
 25  天枢(てんすう)  上腹部、臍中央の外方2寸。
 26  外陵(がいりょう)  下腹部、臍中央の下方1寸、前正中線の外方2寸。
 27  大巨(だいこ)  下腹部、臍中央の下方2寸、前正中線の外方2寸。
 28  水道(すいどう)  下腹部、臍中央の下方3寸、前正中線の外方2寸。
 29  帰来(きらい)  下腹部、臍中央の下方4寸、前正中線の外方2寸。
 30  気衝(きしょう)  鼠径部、恥骨結合上縁と同じ高さで、前正中線の外方2寸、大腿動脈拍動部。
 31  髀関(ひかん)  大腿前面、3筋(大腿直筋と縫工筋と大腿筋膜張筋)の近位部の間の陥凹部
 32  伏兎(ふくと)  大腿前外側、膝蓋骨底外端と上前腸骨練を結ぶ線上、膝蓋骨底の上方6寸
 33  陰市(いんし)  大腿前外側、大腿直筋腫の外側で膝蓋骨底の上方3寸。
 34  梁丘(りょうきゅう)  大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸。
 35  犢鼻(とくび)  膝前面、膝蓋靭帯外方の陥凹部。
 36  足三里(あしさんり)  下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上、犢鼻の下方3寸。
 37  上巨虚(じょうこきょ)  下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上、犢鼻の下方6寸。
 38  条口(じょうこう)  下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上、犢鼻の下方8寸。
 39  下巨虚(げこきょ)  下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上、犢鼻の下方9寸。
 40  豊隆(ほうりゅう)  下腿前外側、前脛骨筋の外縁、外果尖の上方8寸。
 41  解渓(かいけい)  足関節前面、足関節前面中央の陥凹部、長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間。
 42  衝陽(しょうよう)  足背、第2中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈拍動部。
 43  陥谷(かんこく)  足背、第2・第3中足骨間、第2中足指節関節の近位陥凹部。
 44  内庭(ないてい)  足背、第2・3足指間、みずかきの近位、赤白肉際。
 45  厲兌(れいだ)  足の第2指、末節骨外側、爪甲角の近位外方1分、爪甲外側縁の垂線と爪甲基底部  の水平線の交点。

 まとめ

3.足陽明胃経 (ST) (45穴)/ 4.足の太陰脾経 (SP)(21穴)

胃・脾(消化・発酵作用)胃ー受納、腐熟、和降作用 脾ー運化、統血、昇清作用 

走行

※流注

❶ 大腸経の迎香より上行し、承泣へ行き、また下行して口唇を巡り、下顎の大迎へ、そこから上行して前額の髪際、頭維へ。
❷ もう一方は、顎の大迎から喉、乳頭、臍の脇、足の付け根、鼠径部を通り、下肢の外側を下行し足の甲から第2指の外側の厲兌へと行く。
❸ 缺盆より分かれ体内へと入るものは胃と脾を巡り、その枝は下がって気衝で体表の任脈に合す。
❹ 足の三里から分かれた別枝は第3指の外端に行く。
❺ 衝陽から分かれた別枝は拇趾内側端の隠白へ行き、太陰脾経と交わる。

機能

口腔から食道・胃袋・十二指腸・空腸までの消化管を司りまたこの働きを助ける体肢の運動と体温の発生,および生殖腺の働きにも関係しています。食欲・乳汁分泌・卵巣機能を支配しています。

症状

胃をいつも意識したり細かいことを気にしてくよくよするとか,食物や気分で食欲にムラがあり,頚や肩がよくこります。あくびが多く出て,足腰が重く,膝から下が冷え,疲れやすい傾向があります。胃酸過多とかゲップがよく出たり,鼻づまりや鼻炎も食べすぎからきます。口の中や唇の荒れ,風邪がぬけないとか胃がもたれる,吐き気がする、また心臓の苦しいのが胃が堅くはっていることから起きることもあります。

精神面

虚:すぐに横になりたがる、柔らかい物や冷たいものを好む、食事が不規則になりがち、よく噛まない。
実:絶えずくよくよと考える、神経が細かく気を遣う、欲求不満や愛情不足、食べすぎ、気ぜわしく働きすぎの傾向がある、気にしすぎてノイローゼ気味。

走行

❶脾経は拇趾内側端の隠白より起こり、脛骨後縁を上行し、大腿骨の内側を通り、腹腔へ入る。そして脾と胃を連絡、上行して胸へと行き、さらに喉や舌に分布する。
❷ 一方の腹哀より中脘を経た別枝が、中脘より分かれ、 膻中へと行き、そこから手の少陰心経へと交わる。

機能

脾臓を中心に全身の消化腺(唾液・胃・胆汁・小腸の各腺)と乳房・卵巣の生殖腺を含んでおり,また大脳との関係も深く,思考により物事を消化理解する働きに影響します。そこで,あまり考えこんで運動不足になると消化液の分泌が悪くなり,消化発酵の作用が妨げられます。

症状

あれこれと考えこむことが多く,満腹感がなくてむやみに食べたい気がするとか,落着きがなくて早食いで,食べたわりに動かず,甘いものや水気の多いものがすきで,また常に食べたく間食が多い,常に眠気を覚えて,ゴロリと横になりたい気がする。消化液の分泌が悪く,口が乾き粘る,背中が痛くなり,特に膝の痛みを訴え,膝関節に水がたまったりするとか,肩関節の歪みになって五十肩などの原因になります。

  精神面 虚:考え込む、几帳面、神経を使う、不安で落ち着きがない、早食い、記憶力減退.
実:他人には話さず一人で考え込む、弱気、引っ込み思案、甘い物が好き、早食いか義務的に食べる、警戒心が強い。

 胃経:反応部位 背中:胸椎7,8の左肩甲下  腹部:左季肋下中央から臍にかけて

● 脾経:反応部位 背中:胸椎10~12の周囲  腹部:臍を囲む中央部

 

胃ー受納、腐熟、和降作用 

脾ー運化:飲食物の運搬、統血作用:血が脈外に溢れるのを防ぐ働き、昇清作用:持ち上げる働き

小腸から胸中へと水穀の気や津液を上に持ち上げる。内臓や機関の加水を防ぐ役割もある。

 





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